最終更新日2024年12月27日
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大学入試世界史文化史・地域史問題


中世西ヨーロッパの文化

次の文の( )に適する語句を入れ、問に答えよ(札幌大・西南学院大 改)。

 フランク王国のカール大帝による(1)=ルネサンスという文芸復興運動は、(2)語の純化と普及をもたらした。そして国際的共通語である(2)語を使う聖職者は、知識ある学者であると見なされた。
 このころにキリスト教信仰を論理的に体系化しようとする(3)学もはじまった。そして、普遍の観念が個々の事物とは別に存在すると主張する(4)に代表される(5)論に対して、普遍の観念は名目にすぎず、存在するのは個物だけであると主張する(6)に代表される(7)論との間に論争が展開された。この論争を(8)論争という。
 十字軍をきっかけに東方との交流がさかんになる12世紀には、ビザンツ帝国やイスラーム圏からもたらされたギリシアの古典が、ギリシア語やアラビア語から本格的に(2)語に翻訳されるようになり、それに刺激されて学問や文芸も大いに発展した。これを(9)ルネサンスという。
 (8)論争はビザンツ帝国やイスラーム圏から伝わった古代ギリシアの哲学者(10)の哲学の影響をうけて、13世紀に登場し『神学大全』を著した(11)により一応の決着をみることで、(3)学は大成した。ところが、教皇権が衰退した中世末期になると、信仰と理性を徹底的に分離させる主張が生まれた。この立場は「(12)のカミソリ」で有名なイギリスの(12)によって代表される。神学の権威のもとでは自然科学の発達さまたげられ、天文学や医学はおとろえた。しかし13世紀以降イスラーム科学の影響がしだいにあらわれ、実験を重視したイギリスの(13)のような学者もあらわれた。
 中世の教育は教会や修道院に付属する学校を中心に、聖職者の手によって行われたが、貨幣経済の進展や都市の勃興が新しい知的要求を生むと、12世紀ころから各地に大学が誕生した。11世紀にローマ法の専門学校から発展したヨーロッパ最古の大学がイタリアの(14)大学である。また当時フランスの(15)大学は神学で有名であった。
 中世の文学を代表するジャンルは騎士道物語であり、それらの多くは12世紀頃に、フランスでは(16)ともよばれた吟遊詩人によってうたわれ、民間の俗語によって文章化された。カール大帝の戦いを題材にした『(17)』や、ケルト伝説による『アーサー王物語』などが知られている。中世の美術については、教会や修道院とその所蔵品が重要である。聖堂建築は初めビザンツ様式の影響下にあったが、11世紀頃には(18)様式が盛んになった。石造りの厚い壁と半円のアーチ、小さな窓と大きな壁画などがその特徴であり、北イタリアのピサ大聖堂がその代表とされる。これに対して12世紀からは、とがったアーチと高い天井をもつ(19)様式の教会が、フランス北部を中心に広まっていった。パリのノートルダム大聖堂などがその代表である。

問 下図で、(14)(15)の大学の所在地、および中世最古の大学の一つで、アラビア医学の影響を受けた医学で名高いサレルノ大学の所在地を、図中の記号で答えよ。

中世西ヨーロッパの文化

答え
1(     )2(     )3(     )4(     )5(     )
6(     )7(     )8(     )9(     )10(     )
11(     )12(     )13(     )14(     )15(     )
16(     )17(     )18(     )19(     )
問14(  )15(  )サレルノ大学(  )

解答
1(カロリング)2(ラテン)3(スコラ)4(アンセルムス)5(実在)6(アベラール)7(唯名)
8(普遍)9(12世紀)10(アリストテレス)11(トマス=アクィナス)12(オッカム)
13(ロジャー=ベーコン)14(ボローニャ)15(パリ)16(トゥルバドゥール)17(ローランの歌)
18(ロマネスク)19(ゴシック)問14(C)15(B)サレルノ大学(D)



(この文化史・地域史問題は『世界史文化史・地域史問題』に収録されています)