最終更新日2024年12月20日
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詳解日本史歴史地図・図解


憲法発布式正殿式場の図(1889年)



(この画像と説明文は『日本史地図・図解集』に収録されています)


憲法発布式正殿式場の図(1889年)


憲法発布式
 1889(明治22)年2月11日、紀元節のこの日、政府による憲法発布式式典が、宮中正殿の大広間で挙行され、明治天皇は10時40分、式場の玉座につきました。ローズピンクの洋装で長い裾を引いた皇后が女官を従えて座につくと、内大臣三条実美が巻物を持って進み出ました。天皇は一巻をとり、「憲法発布勅語」を朗読、ついで憲法の原本を黒田清隆内閣総理大臣に渡しました。
 式はわずか10分間で終了しますが、同時に祝砲がとどろき、東京の空には市中の鐘がいっせいに鳴り響きました。山車がくりだされ、市民の行列が市中をねり歩き、お祭り騒ぎは1日中続きました。
 同年2月3日の宮内省告示第四号によると、式典参列者は、内閣総理大臣、枢密院議長、各大臣、親任官、公爵、勲一等、勅任官、府県知事、侯爵、ならびに伯子男爵総代各一名などとなっています。
 また、同告示によると、各国公使、公使館員は左側に参列して陪観し、勅任取扱雇外国人、勲三等以上内外国人、在京奉任官三等以上、始審裁判所長、奉任官四等以下毎等総代各一名、府県会議長は正殿廊下において拝観を許されるとしています。
 さらに、同告示によると、天皇が式典当日、青山練兵場における観兵式に午後1時30分から臨席し、午後7時より、親王、内閣総理大臣、枢密院議長、各大臣、外国公使、親任官などを召して、豊明殿において宴会を開催すること、同9時より、発布式参列、拝観の諸員を召して、正殿において舞楽を天覧することを定めています。