地理の知識へのお誘い
特集 エルニーニョ現象
エルニーニョ現象のメカニズム エルニーニョ現象・気温 エルニーニョ現象・降水量
(これらの地図・図版は、『基本白地図』に収録されています)
エルニーニョ現象
中緯度高圧帯から赤道低圧帯に向かって吹く風は貿易風と呼ばれ、北緯20度付近から赤道に吹く貿易風の風向は北東となり、南緯20度付近から赤道に向かって吹く貿易風の風向は南東となる。
エルニーニョ現象は、貿易風が平常時より弱まると温かい海水が東方へ広がり、太平洋東側の冷たい湧昇流が弱まって水温が高くなることでおこる。エルニーニョ現象がおこると、日付変更線付近から南アメリカのペルー沿岸にかけての赤道沿いの海域において平年より海面水温が高くなる。エルニーニョ現象とは逆に、同じペルー沖海域で海面水温が低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれている。
エルニーニョ現象がおこると、太平洋東部に近いアメリカ合衆国の西部では多雨となり、海面水温が低い東南アジアでは蒸発量が少なく例年よりも乾燥する傾向が見られる。また、ペルーの漁獲高は、太平洋沖に大規模なエルニーニョ現象が発生すると激減し、経済に深刻な打撃を受ける。
エルニーニョ現象のメカニズム
エルニーニョ現象 気温
エルニーニョ現象 降水量