最終更新日2025年6月20日
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詳解地理


世界地図の図法



(この画像と説明文は『基本白地図』に収録されています)


世界地図の図法


多円錐図法
 地球儀を切り裂いたような図法。距離や方位・面積はすべて正しくあらわされる。
メルカトル図法
 経線と緯線が直角に交わるので、角度は正しくあらわされる。しかし、緯度が高くなるほど面積や距離が大きくなる。
エケルト(エッケルト)図法
 面積は正しくあらわされるが、中心から離れるほど形がゆがむ。
正距方位図法
 図の中心からの方位と距離が正しくあらわされるが、面積は正しくなく、周辺ほど形がゆがむ。図は、東京を中心とした図である。
サンソン図法
 赤道および中央経線付近の大陸の形は比較的正確であるが、高緯度地方ではひずみが著しい。
モルワイデ図法
 高緯度地方の大陸の形が比較的正しく表現される。
グード図法
 低緯度地方をサンソン図法で、高緯度地方をモルワイデ図法で描き、緯度40°44′で両図を接合した図法。陸地の形のひずみを少なくするため、大洋部分で図を断裂している。
目的に適した地図
 人口・資源・生産物の分布を知るためには、面積が正しく表された地図(正積図)が必要である。また、できるだけ陸地の形が正確なものがよい。このため、分布図に適した地図として、サンソン図・モルワイデ図・エケルト図が代表的である。さらに、グード図では、陸地の形がいっそう正確になる。メルカトル図は、地図上で任意の2点を結べば、2点間の等角航路を示すので、航海用の地図として広く利用されている。しかし、高緯度になると、面積が著しく誇張して表現されるので、航海図以外の目的には不適当である。航空機交通が発達した現代では、図の中心からの方位と距離が正しく表される正距方位図が重視されるようになった。